水田圃場の土作り ②

では、微生物は、どうすれば良く増えるかと言いますと、微生物の餌となる物が、土壌中に有る事が大切です。餌にはどういう物が有るかと言いますと、簡単に言うと、植物や動物の死骸がそれに当たります。タンパク質やデンプン質、脂質等、炭素源と窒素、リン酸カリを含む有機質が必要です。だからと言って、生の状態の有機物を土壌に入れると、その分解に時間が掛る事と、その有機物の分解に窒素等を消費するので、植物が吸えなくなったり、分解する時に出る物質で、植物の根が傷んだりしてしまいます。それで、堆肥やボカシとして、一度発酵させて分解し、その中に微生物が沢山いる状態の有機物を入れてあげるのです。
そうすれば、圃場の土の中にある、未分解の有機物を、投入された堆肥の中の微生物が、堆肥に含まれる窒素を利用して分解してくれます。
そうする事で、圃場の土中に未分解物が少なくなります。未分解物を少なくすると、どう言う良い事が有るかと言いますと、未分解物にたかり易いフザリウム等の病原菌が繁殖し難くなります。有機物が分解されると、植物が吸える形の養分も多くなります。同時に、微生物も増えて、植物との共存関係が出来てきます。
話が長くなりましたが、土壌の中に、稲わらやヌカ、堆肥等と善玉菌を入れる事によって、これらの有機物を効果的に消化させる事により、病原菌や未分解物が少なく、植物にとって居心地の良い環境を作って上げます。この過程で、今流行りの酵素や核酸、アミノ酸、有機酸と言った物等が、土壌中に多く含まれるようになります。森の木がスクスク育つのは、この作用です。
土壌のペーハーの調整は、ペーハーが7を超える様なアルカリ状態になると、腐敗系の微生物が繁殖し易くなりますので、余り高くなり過ぎないように注意するだけで良いです。例外は、ホウレンソウ位でしょうか。
カルシウムは、植物の細胞を強くし、病害虫に犯され難くなったり、折れ難くなったりする作用が強くなり、また、抗酸化物質を作ったりするのに必要なので、不足する事が無いようにします。
苦土分は、葉緑素の構成成分だったり、タンパク質の代謝に関する酵素にも使われたりする事から、これも期間を通じて不足する事が無いようにします。特に苦土分は、不足すると外側の古い葉が黄色く(窒素不足でも)なってきます。折角の充実した強い葉がダメになると、その後の生育と収量に影響が出ますので、不足しないように気を付けます。
最近は、ケイ酸分が不足すると、植物が病気に成り易かったり、虫が付き易くなったりする事が判ってきました。水田でも、施設園芸でも、硅カルを反当り80kg位入れると、比較的良いように感じております。また、味も良く成る様です。

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